

【ICGレポートVOL.1018】 株価の調整はFRB議長の目論見通り 21/10/2026
AI相場は長期に渡って続くことになる。FRBはナスダック市場が暴落した2000年のITバブルを研究しており、バブルが崩壊する前に如何に「ガス抜き」をしながら、新興市場を育てるかを学んだ。このままAI相場が崩壊すると、アメリカの競争相手である中国のAI・半導体関連企業に大きく後れを取ることを承知しているのである。 就任当初、ウォーシュ米FRB議長はこのようなニュアンスの発言をしている。「政策金利を引き上げなくとも、長期金利の上昇が企業の過度な資金調達を思い留まらせ、ひいてはインフレを抑制することができる」との見解を示したことがあった。 これは同議長が、インフレの要因が中東における紛争、米ハイパースケーラーを中心とした旺盛な資金需要、そして米経済のファンダメンタルズの強さに起因していることは明白であると。しかしこれらの要素以外にも仮に株価の高騰が続くようであると、今度は個人消費に火が付く可能性がある。つまりアメリカ経済が更に強くなることによってインフレに歯止めが掛からなくなることを恐れているのである。 今、起こっているAI・半導体株の調整は、健全な調


【ICGレポートVOL.1017】 スイスは永世中立国を捨てる? 05/10/2026
9月27日、スイス国民は中立性に関する国民投票を実施した結果は否決となったが、その中身はどのようなものであったのか? 中心的な争点は、現状の中立性を維持するか、それともより厳格な中立性を求める条項を連邦憲法に盛り込むかである。 「厳格化」には主に次の3つが含まれている。①スイスの中立は永久かつ武装した状態を維持する。②スイスは、軍事攻撃を受けている場合、または軍事攻撃が準備されている場合を除き、いかなる軍事同盟または防衛同盟にも加盟せず、またそのような同盟と協力しない。③スイスは第三国間の武力紛争に参加せず、また交戦当事者に対して制裁を課さない。但し、国連が決定した制裁および制裁回避を防止するための措置については例外とする。といったものである。 今回の国民投票では、70.16%の得票多数で『否決』された。投票率は47%であった。しかしながら最近の事例では、国際法に違反したロシアによるウクライナ攻撃後、スイスはEUの制裁措置をほぼ全面的に支持している。スイスの中立性が緩和される兆しも見られる。 スイスの中立性は1848年以来、スイスの連邦憲法に明記


【ICGレポートVOL.1016】 米中会談前に既に一手 04/10/2026
米中会談での経済政策に関する成果を期待されていたが、目新しい経済的な成果は見られなかった。香港のハンセン指数は、米中会談前の9月22日の終値、25087ポイントから、10月2日には23972ポイントを付けて、24000ポイントの大台を割り込んでしまった。低迷する中国経済のテコ入れを期待していた投資家に失望売りが膨らんだ形となった。 但し、投資家も米中会談で斬新な経済的な案件が出てくるとは想像しておらず、ある程度、織り込み済みの材料であったと言える。その証拠に中国当局も既に一手を打ってあった。 今年の5月下旬、中国証券監督管理委員会など8省庁は「違法なクロスボーダー証券・先物・ファンド営業活動の総合的な取り締まりに関する実施方案」を共同で発表していた。 中国国内の外資系金融機関の違法営業を、2年かけて全面的に取り締まる方針を示した。対象は香港系・米国系証券会社や銀行を含み、既存の中国国内の投資家は2年以内に株式の売却と資金の引き上げが求められることになった。つまり中国国内の投資家に海外資産を引き上げるように即したものである。 低迷する不動産市況の回









