

【ICGレポートVOL.1000】 クロスボーダー資産取引で香港がスイスを抜く! 31/05/2026
昨年の株式新規公開(IPO)の資金調達額で世界一に輝いた香港に、さらなる勲章が待っていた。経営コンサルティングで世界最大手の米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)によると2025年末時点において、香港で運用されるクロスボーダー資産が前年末比10.7%増の2兆9,500億米ドルに達した。昨年7.6%増加したスイスの2兆9400億米ドルをわずかに上回る見込みだという。これまでの絶対王者であったスイスを抜いて金額ベースで世界一となったのだ。 クロスボーダー資産とは外国からの流入資金を表すが、外国企業が行う直接投資を指すのではなく、ファンドやアセットマネジメントといった金融資産の動きを示している。それと同時に香港における金融市場の安定性や柔軟性、開放性も評価されているということだ。 主因はIPOであったり、中国本土からの資金流入であるが、前述のBCGによるとB「香港の台頭は、アジアの富と資本市場が持つ引力の高まりを反映している。」と報告書では述べられている。また過去3年間、香港証券取引所(HKEX)は、国境を越えた投資と取引を促進するため、株式


【ICGレポートVOL.999】 AIブームの犠牲者 25/05/2026
日米韓の投資家が株価上昇で涌く中、他のアジア株がいまいち乗り切れていない。日本と韓国は円安・ウォン安による輸出競争力の回復が支持される形で、加えてAIや半導体関連のハイテク企業が相場をけん引している。一方で、アジア株全体に勢いがない。最大の要因は中国経済の不振による影響であるが、国内産業の改革・転換が遅れ、世界におけるハイテクブームに乗ることが出来ていない。 その中でも人口2.8億人を抱えるアジアの人口大国であるインドネシアが苦戦を強いられている。インドネシアはイスラム教国家であるため、アジアではマレーシア同様に機関投資家の資金が流入しにくい。そのインドネシアのジャカルタ総合指数は、年初から5月22日までに28%も下落している。 主因は原油高を受けて、補助金の支出増による財政悪化を招くとの見方から通貨ルピアと国債も同時に売られる、いわゆるトリプル安だ。また株価下落を加速させたのは、指数算出会社の米MSCIがインドネシアの上場企業6銘柄を「MSCIグローバル・スタンダード指数」から外したことである。 これによって機関投資家のアジア株運用担当者は、イ


【ICGレポートVOL.998】 日米間の密約で円安に歯止め 25/05/2026
6月15日、16日の日銀政策決定会合では、0.25%の利上げが予想されており、政策金利は1.0%となる。それでも日本の足元のインフレ抑制にはならない。 トランプ大統領が11月の中間選挙を睨んで気にしているのは、原油高の高騰によるインフレ加速である。最近は米10年物国債の利回り上昇(価格は下落)と、原油価格の上昇が連動していた。10年物国債の利回りは一時、4.6%を付けている。 無論、イラン戦争の開戦前からアメリカではインフレ懸念が台頭していた。従って原油価格を抑え込んだところで、「もとのインフレ」が消滅するわけではない。インフレ期待を後退させるのには、アメリカは10年物国債の利回り低下を企てれば投資家、消費者心理を落ち着けることが出来る。 日本には米中会談の折に「アメリカが台湾問題で譲歩する」という心配があった。トランプ氏は日本の期待(?)に応えて台湾問題には触れず仕舞いであった。しかしながらアメリカには無償援助という言葉はなく、必ずディールが背後に存在する。この場合、日本は米国債の購入(つまり利回りは低下)を迫られているのではないだろうか?..









