

【ICGレポートVOL.1004】 高市政権の最大の弱点 01/07/2026
イギリスのキア・スターマー首相が辞意を表明した。物価高の高騰が抑制出来ない上、右派政党の躍進による逆風が主因である。イギリスの直近のインフレ率は、4月と5月はともに前年同月比+2.8%と落ち着いているが、それ以前は12か月連続で3%を上回る水準で推移していた。物価高が民衆の不満を招いて政権は崩壊した。 今、日本のインフレ率を見たところ、5月は前年同月比+1.5%と落ち着いているように見える。しかしながら金融市場では既に『資産インフレ』がスタートしている。日経平均株価は7万円台に達し、1日あたりの売買代金は10兆円を超える。10年前の1日あたりの3兆円とは比較にならないぐらいに拡大している。不動産では2026年1月1日時点の標準宅地価格が全国平均で前年比2.9%の上昇となり、依然として地価高騰が続く。特に東京都の平均上昇率は前年比9.4%だった。 現時点での日本のインフレ率が1.5%だからと言って安心してはならない。イギリスのインフレ率も2024年9月には同+1.7%にまで低下していたからだ。その後の物価高に歯止めが掛からなかった。円安による輸入物


【ICGレポートVOL.1003】 中国人民元が存在感を発揮 27/06/2026
2025年の国際決済銀行(BIS)の世界外国為替市場調査レポートによると、世界の外国為替市場における取引額シェア(決済通貨シェア)は、依然としてアメリカが1位で全取引の約89.2%で、2位はユーロの28.9%全体の取引は2通貨ペアで行われるため総計200%で算出)3位は日本円の16.8%、4位は英国ポンドの10.2%と続いている。しかしながら中国人民元が8.5%と5位に踊り出ている。(全体の取引は2通貨ペアで行われるため総計200%で算出されている。)中国人民元はロシアとの貿易(原油・天然ガス含む)面で人民元決済を行っており、アフリカや南米諸国とも人民元決済を拡大させている。 イラン戦争においてアメリカ側とイラン側でホルムズ海峡の封鎖解除に向けて、一つの懸案事項として取り上げられていたのが、イランが自国の原油を諸外国に販売・輸出する際に決済通貨を米ドルで行うのか?或いは人民元で行うのか?といった問題が浮上していた。 アメリカとしては昨今のゴールド価格高(ドル安を誘発)は面白くなかった上、中国が米国債を売却して、ゴールドを買い進めているのは、人民元


【ICGレポートVOL.1002】 「日銀総裁の仮病」は本当か? 21/06/2026
日本銀行は6月16日、政策金利を0.75%から1.00%に引き上げた。ホルムズ海峡の封鎖により原油価格が高騰し、ナフサの供給不足等によって、関連製品の価格も上昇するという状況が問題視されていた。また日本政府による大規模な為替介入が行われたにも関わらず、円安の進行に歯止めが掛からなかった。1ドル=160円を上回る円安水準は輸入物価を押し上げる。つまり日銀はインフレを抑制しなければならなかったのだ。 足元の5月の消費者物価指数は、前年同月比+1.5%で4月の同+1.4%と物価は安定しているように見える。しかしながら5月の生産者物価指数は前年同月比+6.3%で、4月の+5.3%から上昇率が加速している。要するに経済の川上には既にインフレが顕在化していて、いつ川下(消費者)に価格転嫁が行われるか?という段階に来ているということである。 日銀の植田総裁は、利上げに否定的で過去3会合連続で利上げを見送ってきた。イラン戦争以前から既にインフレ懸念があったにも関わらず生産者物価指数の高騰を予測できなかったのだ。 この日本銀行の後手に回る利上げ政策をマーケットは既









