

【ICGレポートVOL.996】 米雇用統計はもはや重要ではない 09/05/2026
ここにきて米AI&半導体関連株の上昇が続いている。年初から5月8日までにナスダック総合株価指数は+12.39%で、同時期のS&P500指数の+8.08%、NYダウ指数の+3.22%を上回っている。半導体市況が好調であることと、AI関連株が昨年来、過剰投資に対する不安から売られ、イラン戦争の際に安値に放置されていた事から値ごろ感からの買いが入った格好である。将来のAI&半導体市場の拡大を見越して、株価が上昇する傾向はいつまで続くのかは誰にも分からない。ただ市場参加者の投資家心理として、この相場に乗り遅れまいという「機会損失のリスク」を念頭に置いている投資家が多いのも事実である。 企業業績が好調なうちにこの流れに乗るのが重要と考えられる。しかしマーケットリスクは存在する。原油価格が落ち着いてきたとはいえ、まだWTIでは1バレル=90ドルを上回るレベルにあり、米10年物国債の利回りもイラン戦争前に一時、年率4%割れしていたが、現在では4.3%台にまで上昇している。マーケットは依然として高金利のレベルにある。 それではなぜ株価は上昇し続けるのだろうか?一


【ICGレポートVOL.995】 アラブ首長国連邦(UAE)とのエネルギー安保強化 09/05/2026
5月1日、中東のアラブ首長国連邦(UAE)は石油輸出国機構(OPEC)から脱退した。これまでOPEC内部で何度も原油の増産を主張してきたが、原油価格の維持を優先的に考える中東の大国、サウジアラビアの反対に遭い、増産が叶わなかった。しかし米国とイスラエルによるイラン攻撃が契機となり、一時的に原油価格は高騰。UAEにとっては、OPECを脱退する大きなチャンスであった。もちろん増産した原油の「買い手」として日本や韓国を始めとした原油純輸入国と水面下で交渉していたことは明白である。 5月5日、赤沢亮正経済産業相がUAEの担当閣僚とアブダビで会談した際に合意をまとめ、UAEによる日本への供給拡大などを求め、2000万バレルの追加調達で合意している。 日本の経産省によると、日本の1日あたりの原油需要量は2025年実績で、236万バレルで、新たに調達する2000万バレルは単純計算で8-9日分に相当する。 UAE産原油は日本の全輸入量の約4割を占めているが、もちろん将来的に更なる増産も可能である。OPEC内での産出量のキャップがなくなったことで、原油埋蔵量で世界


【ICGレポートVOL.994】 為替介入で「政策の誤り」を認める 04/05/2026
これまで何度も利上げのチャンスを見過ごしてきた日本銀行。4月27日、28日に開催された金融政策決定会合でも、やはり金利据え置きを選択した。2026年3月の生鮮食品を除くエネルギーを含む「コア消費者物価指数」は、前年同月比1.8%上昇し2月の1.6%から加速し、4か月ぶりに上昇に転じている。 高市政権が利上げを思い留まるように無言の圧力を与えていることは理解出来る。また日銀の植田総裁も利上げで景気回復の腰を折るような「戦犯」にはなりたくない。 利上げを躊躇する日本銀行の政策を尻目に、株高は景気の先行きが明るいことを意味し、経済成長に繋がる。原油価格の高騰は近い将来のインフレ加速を暗示。そして円安は輸入物価の高騰。といった3つの「利上げ要素」が目の前に立ちはだかる。 そして金融市場は日本銀行の政策を見透かしたように、円安、債券安(市中金利は上昇)、そして株高に動いている。すべてが将来のさらなるインフレを読み始めている。それでも日本銀行は「金利据え置き」を選択したのだ。為替は一時160円台に、長期金利は2.5%台に乗せ、日経平均株価も6万円台を付けた。


